ママも休みたい!夜泣きはどのくらい放置していい?具体的な方法を解説

赤ちゃんが毎晩泣き続けている…こんな悩みを抱えている人はいませんか?

「泣くのが仕事」といわれている赤ちゃんですが、夜泣きが続くと家族が睡眠不足になり、育児による疲れがどんどんたまっていく原因にもなります。

この記事では、そんな夜泣きとうまく付き合っていく方法をご紹介します。

 

赤ちゃんが泣いても放置して問題ない?

空腹やオムツが汚れていなかったりするのに、夜間赤ちゃんが泣くケースがみられるのを一般的に夜泣きといわれます。

言葉がしゃべれない赤ちゃんは泣くことによって意思表示をするため、「なにか伝えたいことがあるのでは?」と思うものです。

夜泣きの原因のひとつに、睡眠リズムが安定していないことがあります。生後6か月後になると、ようやく昼と夜のリズムが出てくる時期でもあります。

日本では、赤ちゃんが泣いたら、夜でもその都度あやすのが普通ですが、欧米ではそのまま放置するのが一般的です。

反対に言えば、特に問題がなければ、数時間から一晩はそのままにしておいても問題がないともいえます。欧米では、夜泣きを減らす手段として、あえて放置する方法が取られています。

 

欧米で赤ちゃんの夜泣きを放置する理由

泣いている赤ちゃんをそのまま放置するというのは、「児童虐待やネグレクトにあたるのでは…?」と思う人も多いかもしれません。

夜泣きしている赤ちゃんを放置するのは、泣いてからあやしてもらい、そして寝るというサイクルを修正するために行います。

そもそも夜泣きをするとき、赤ちゃんが泣いた後の親の対応について学習している点が挙げられます。夜泣きをして親があやしてくれると分かれば、それが学習行動となる可能性があるのです。

「夜泣いても、あやしてもらえない」と子ども自身が学ばない限りそのまま泣き続ける可能性もあるのです。

 

夜泣きに対処するための方法

夜泣きの研究が行われている欧米で、対処方法の1つとして行われているのが「消去法」という方法です。消去法は、夜に赤ちゃんが泣きだしても、そのまま放置する方法です。

あえて子どもをあやさずに、自分自身で眠りにつくまで待つことで、夜泣き→あやすの悪循環を断てます。

特に、欧米では生まれた子どもに早い段階で自分の部屋を与えるのが一般的です。これは子どもの自立性を促したり、性生活など夫婦のプライベートを重視したりするためです。

赤ちゃんを寝かしつけたら、あとはなるべくノータッチで過ごすのが広く行われています。

あやす代わりに授乳ならOKというわけではない

母乳育児をしている人のなかには、赤ちゃんが泣きだすと、寝たまま授乳をする人もいるでしょう。いわゆる添い乳は、寝かしつけとしては適切な方法とはいえません。

赤ちゃんをあやさなくても、泣くことによって母乳やミルクをもらえるという認識を与えてしまうため、夜泣きが続いてしまう可能性があります。

特に、日本のように親子で同じ部屋で寝る場合、授乳しながら寝てしまうことも多いでしょう。添い乳は、ママと子どもの体が密着しやすく、赤ちゃんがうまく呼吸できなくなる原因になるので、注意が必要です。

消去法においては、夜泣きに対してあやすだけでなく、授乳したりだっこしたりしないのが一般的です。

消去法の種類とやり方

消去法のやり方には、段階的に以下の方法があります。

無修正の消去法

子どもと寝る部屋を別にして、翌朝の決めた時間まで夜泣きの対応しない方法です。欧米式の消去法のやり方で、小さい子どもに行われます。

段階的消去法

子どもがかんしゃくを起こしたら、あらかじめ決めた時間を待ち、その後対応する方法です。待つ時間は、5~10分から数時間と家庭によってもさまざまです。

保護者と同伴の消去法

赤ちゃんと同じ部屋で寝ていても、泣いたときに対応しない方法です。親子で同じ部屋で寝ることの多い日本にも取り入れやすい特徴があります。

夜泣きした子どもを放置するときの注意点

夜に赤ちゃんが泣き続けている場合、本当になにか具合が悪い可能性もあります。いつもとは違う泣き方や、泣き続けて寝ない場合は、なにか異常が起きている可能性もあるので、注意が必要です。

欧米では、夜泣きを放置しても赤ちゃんの様子を専用のカメラでモニタリングをしているケースも多くみられます。消去法をするときは、赤ちゃんの安全を第一に行ってください。

 

年齢別寝かしつけを放置するときの注意点

夜泣きに消去法を取り入れるときは、年齢ごとに対応を少しずつ変えていきましょう。消去法をするときの年齢ごとのポイントは、以下のようになります。

生後6か月までの赤ちゃん

生後2か月くらい子どもには、夜中も母乳やミルクを与えるのが一般的です。1回に飲める量が少ないため、回数をこなす必要があるからです。

また、生後6か月でも、子どもの半数は夜の授乳を継続しているというデータもあります。夜の授乳の回数は規則正しくしながら、空腹以外に泣いているときに消去法をします。

生後7か月から12カ月までの赤ちゃん

生後7~8ヵ月は、乳児突然死症候群のリスクが高い時期です。1歳までは子どもの安全のために、一緒の部屋で寝ながら消去法をするようにしましょう。

この時期から、眠っているあいだに寝言のように夜泣きを始めることも見受けられます。夜泣きが始まったら、すぐにあやすのではなく少し時間をおいてから対応してみましょう。

生後1歳以降

家庭の育児方針によっても異なりますが、子どもが1歳を過ぎたら、寝室を別にできます。この時期は、ほとんどの赤ちゃんがあんよができるようになるので、ベッドからの転倒に注意が必要です。

柵を高くするなどして、ベッドから落ちないように事前に対策をしましょう。

なお、日本は親子川の字で寝る習慣もあるので、寝室が同じ場合は保護者同伴の消去法を続けてみましょう、

生後2~3歳

この頃の子どもは大人が想像する以上に手先が器用になります。子どもによっては、鍵を開けられるようになり、部屋から出てしまうことも。

子どもが夜一人で歩くと転倒して、ケガの原因にもなるころも。夜間は部屋にカギをかけるなどして、部屋から出ないように工夫しましょう。

 

日本における夜泣きの放置の問題点

赤ちゃんが夜泣きをすると、周囲の人が「どこか具合が悪いのではないか」と心配するのは自然な心情です。一方で、日本では消去法による夜泣きの対応は、まだまだ認知が広まっていません。

特に、赤ちゃんの泣き声が続くと、近所迷惑となったり、虐待と受け取られたりすることもあります。消去法をするときは、家族内だけでなく周囲の人の理解も必要になることがあります。

夜泣きが放置できなくても心配しない

消去法は赤ちゃんの学習した行動を修正する作業であり、根気よく継続していく必要があります。

赤ちゃんの夜泣きは、年月とともに自然と収まるものです。「どの方法が正しい」というわけではなく、子どもによって合う方法は異なります。

大切なことは、いろいろな方法をあれこれ試すのではなく、同じ方法を繰り返し行うことです。

赤ちゃんの夜泣きの対応は、家庭の育児方針によっても異なります。要は夜泣きを卒業する期間まで、うまく対応できればよいのです。赤ちゃんや家庭のそれぞれにぴったりあった方法を継続してみてください。

 

まとめ

赤ちゃんは睡眠リズムが安定していないため、夜泣きが起こりやすい傾向があります。夜に泣いている子どもをあやすことは、それ自体が学習行動とつながりやすく、夜泣きが続く原因になることがあります。

日本では子どもが泣くたびにあやすのが一般的ですが、欧米では放置する方法が取られています。夜泣きで寝れない場合は、子どもの安全を確保したうえで消去法を取り入れてみるのもよいでしょう。

子育てはマニュアル通りに行くものではないので、自分の子どもや家庭環境に合った方法を試してみてください。

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