【医師解説】お昼寝ってどれくらい必要?年齢別お昼寝の基本を解説!

赤ちゃんや子供にとってお昼寝は必要なものです。

しかし、お昼寝ってどのタイミングでどれくらいさせるのがいいのでしょうか?

お昼寝をさせようと思ってもなかなか寝てくれない時もあれば、タイミングを間違えると夜寝かせたい時間に寝てくれなくなることもあります。

そこで今回は、月齢別赤ちゃんの理想のお昼寝の時間について解説していきます。

 

お昼寝の必要性

大人にとって必須ではないお昼寝ですが、赤ちゃんや子供にとってはとても大切なものです。

1日に必要な睡眠時間は成長によって少なくなっていきますが、幼いうちは夜の睡眠だけでは必要な睡眠時間が確保しきれず、お昼寝で補う必要があるからです。各年齢に必要な1日の睡眠時間はこちらの記事で解説しています。

 

またお昼寝には特別な役割もあります。まずは、お昼寝の役割とはどんなものなのかという事からみていきましょう。

情報処理

子供はお昼寝によって脳を休ませることで情報を処理しています。2015年の報告では、6ヶ月から12ヶ月の赤ちゃんに対して、30分以上のお昼寝の前に与えた情報は定着しやすく、長期記憶となりやすいことが分かっています。

感情のコントロール

お昼寝は子供の感情をコントロールする事に役立っています。

90分間のお昼寝を逃した子供たちに難しいパズルを与えたところ、それが解けなかったというネガティブな感情が、お昼寝をした子供よりも31%上昇したという研究結果があります。

 

うちの子に必要なお昼寝時間はどれくらい?

周りの同じくらいの歳の子と比べるとあんまりお昼寝しない、またはお昼寝ちょっと多すぎないかな、と疑問に思うお父さんお母さんもいると思います。

必要なお昼寝の時間は個人差もありますが、成長に伴いそのリズムを変えていく必要があるので、以下のお昼寝時間を目安として知って起きましょう。

0〜3ヶ月のお昼寝

平均お昼寝時間寝たいときに寝かせる

少ない時間で多い回数のお昼寝をとるスタイルがこの時期に必要です。体内時計がまだできていないので、リズムがバラバラになることもありますが、寝たいときに寝かせるようにしましょう。個人差も特に大きい時期で、短い時間のお昼寝しかしない赤ちゃんもいれば、4時間まとめて寝る赤ちゃんもいます。平均的には1-2時間連続して起きて、また寝る子が多いでしょう。 

寝かしつけQ&A

生後2ヶ月の娘が、数時間起きたあと眠そうにぐずっているのに、なかなか眠ってくれない。どうしたらいいの?

自分で眠りに入れない赤ちゃんもいるので、その場合は優しく撫でる、授乳をする、抱っこしてゆらゆらと揺らす、などをすることで赤ちゃんが眠りに入ることを手助けしてあげてください。自分一人で眠る力をつけるためには、疲れて眠そうになったら、眠ってしまう前に寝床につかせ、自分で眠りに着く感覚を得る練習をするといいでしょう。

 

3〜12ヶ月のお昼寝

平均お昼寝時間2−4時間

体内時計が出来てくるので時間を決めた生活リズムを作ってあげましょう。

3ヶ月

昼と夜の区別がつき、夜に寝る時間が増えてきます。お昼寝は朝寝、昼寝、夕寝の3−4回に分けます。昼寝をもっとも長く取り2時間から3時間、その他は30分から1時間ほどにします。2時間おきたらお昼寝、というペースがちょうどいいでしょう。

4−5ヶ月

この頃までまでに1日に3回の昼寝をするようになります。2時間おきたら最初のお昼寝、2時間半おきたら2回目のお昼寝、さらに2時間半で3回目の昼寝というタイミングでお昼寝させましょう。

6ヶ月

この頃からお昼寝は朝と夕方の2回でもいいです。6−9ヶ月までは3回必要な子もいるので、子供のリズムに合わせてあげましょう。

7−8ヶ月

お昼寝を1日1回にすることが出来ます。夕方の昼寝をやめる代わりに寝る時間を早めにし、7時前頃には眠りにつかせましょう。

寝かしつけQ&A

うちの子は今、生後6ヶ月。1日に4−5回の短いお昼寝をするんだけど、これっていいのかな?

6ヶ月の赤ちゃんは出来れば3回までに抑えるべきです。出来るだけ長い時間起こしておくことが適切な時間にぐっすり眠りを取ることにつながるためです。短時間睡眠の改善のためには、自分で眠りに着く練習をさせて、起きてしまってもまた眠りに戻れるようにしましょう。お昼寝前に10分程度のルーティーン(おむつをかえる、電気を少し落として絵本を読むなど)を作ってお昼寝の時間であることを覚えさせてあげる事も試してみてください。

 

1〜3歳のお昼寝

平均お昼寝時間1.5−3時間

12−18ヶ月

1日2回のお昼寝をします。13ヶ月から16ヶ月頃になり3−4時間おきた後に2回目のお昼寝を拒むようになってきたら、2回目のお昼寝をやめてもいいサインです。2歳までにお昼寝時間をお昼ご飯の後の時間(午後1時半頃)に移動しましょう。また、夕方に寝てしまうようならお昼寝の時間を少し遅くし、かつ夜寝る時間を早めてあげましょう。

寝かしつけQ&A

うちの娘は1歳を過ぎているけど1日2回お昼寝をするのが日課。朝は夜明けとともにすごく早く起きてしまい困ってます。

朝のお昼寝をやめさせてみましょう。お昼ご飯の後のお昼寝を1回にします。また、寝室に朝の光が入らないように遮光カーテンを使ってあげましょう。

 

3〜5歳のお昼寝

平均お昼寝時間0−2時間

この頃はお昼寝なしでもよくなってきます。お昼寝を嫌がる、または夜になかなか寝たがらない、という時はお昼寝をやめることを考える時期かもしれません。お昼寝なしの場合は十分な睡眠時間を確保できるように早く就寝させるようにしましょう。

寝かしつけQ&A

4歳の息子を今月から幼稚園に通わせる予定なんだけど、お昼寝の時間がないみたい。まだお昼寝が必要そうなんだけど…

幼稚園が始まる1週間前から、お昼寝なしの生活を練習してみましょう。夜は今までよりも早い時間に寝かせます。この時期に必要な睡眠時間は10−13時間なので、早く寝る事によって、十分な睡眠時間を確保できます。

 

まとめ

平均睡眠時間に幅があるように、必要なお昼寝時間は子供によっても差があります。

しかし、なかなか思うようにお昼寝の習慣がつかない場合は、子供の生活リズムに合わせながらお昼寝のネントレを実践してしてみるのもいいかもしれません。

お昼寝のネントレはこちらの記事で解説されていますので、参考にしてください。

 

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