子どもがよく寝るためには、昼間の過ごし方にもヒントがあります。
しっかり遊んで疲れた日は、よく寝てくれたなぁ、って実体験を持つ人も多いかもしれません。
ただ、「しっかり遊ぶ」と言われても、どんなことを、どれくらい遊べばいいのか、よく分からないですよね。
そこでこの記事では、夜よく眠れるための1日の過ごし方を、子どもの「遊びのスケジュール」を切り口にお伝えします。
1日の遊びスケジュールって?
子どもがよく寝るための基本は、昼間の過ごし方にも関係があります。人の身体は、朝はお日様の光を浴びて目覚めます。けれども、夜は暗くなって急に眠くなるのではなく、15~16時くらいから、少しずつ眠りのためのホルモンが分泌され、身体を休めていくのです。
子どもの生活の中心は遊びです。だから、睡眠のことを考えて、それぞれの時間にふさわしい遊びができれば、自然と、睡眠のためによい過ごし方ができるようになるんです。
遊びスケジュールの基本の考え方
子どものスケジュールの考え方は、とてもシンプルです。
- 朝しっかりお日様の光を浴びること
- 午前中のうちに外遊びなどで充分に体を動かして遊ぶこと。
- 15時を過ぎくらいからは、心も身体もクールダウンして、落ち着いた過ごし方をすること。
- 寝る前の「遊び」は、絵本やマッサージなど眠る前の習慣にすること。
睡眠リズムの作り方については、こちらの記事もぜひご参考にされてみてください。
<睡眠時間について>
<子どもの過ごし方について>
なお、遊ぶ時間は、子どもの体調・体力・興味などによって異なるので、「時間割」のように何時から何時まではコレ、と考えるのではなく、1日の過ごし方のイメージを持って、子どもの様子を見ながらタイミングを決める方法がお勧めです。
子どもの様子を見るポイントは、年齢別にお伝えしますね。
0歳児の過ごし方とおすすめの遊び
午前中は外の空気を感じる時間
0歳児は、月齢によっても、赤ちゃんの個性によっても、お昼寝の状況が異なりますが、それでも基本的な過ごし方は同じです。
朝はお日様の光を浴びて、夜は暗くなって眠る・・・という1日の流れを、赤ちゃん自身も覚えていく時期ですね。
午前中は、外の空気を感じることがおすすめです。だっこやベビーカーでのお散歩も赤ちゃんにとっては新しい世界に一杯出会える遊び!春や秋なら、公園にピクニックシートを敷いて、15~20分程度過ごしてもいいですね。
雨の日は、玄関やベランダに出て、外気に触れ、雨の音を聴いてみましょう。
午後は親子の触れ合いを楽しんで
午後はのんびり過ごす時間にしましょう。この時期は親子の触れ合い遊びがおすすめ!
5か月くらいまでの赤ちゃんだったら、赤ちゃんの足を持って曲げたり伸ばしたりする遊びや、くすぐり遊びなどを喜びます。
寝返り、はいはいなど、動き始めの時期は、家の中を一緒に移動するだけでも、赤ちゃんにはいい運動になります。
午後に買い物に行きたいな、という時には、スーパーの人混みは思った以上の刺激になるので、夕方以降の混みあう時間を避け、15時くらいまでに済ませることが望ましいです。
夕方以降は落ち着いて過ごそう
15時以降は、ゆっくりゆっくりと身体も心も休めていく時間です。
この時間の遊びは、絵本、わらべうたなど、静かな遊びがいいですね。
静かな声で、赤ちゃんの呼吸のようなゆったりした速さで絵本を読んだり歌を歌ったりしていると、赤ちゃんだけではなくて、大人の気持ちも落ち着いてきます。
この時期の赤ちゃんは、大人の気持ちを敏感に感じるので、大人も気持ちを落ち着かせられるといいですね。
1~2歳児の過ごし方とおすすめの遊び
午前中は好きな遊びを存分に楽しもう
動きも活発になり、遊びも元気一杯になります。朝は早起きして、午前中は好きな遊びを目一杯楽しみましょう。
公園や自然豊かな場所で身体を動かしたいですね。夢中になって遊べる時間は子どもにとって何より大切。遊びに満足して大人のところに戻ってきたら帰り時です。
一方、1時間を超えても遊び続けていたら「あと、どれくらい遊んでいたい?」と相談。「バケツ一杯葉っぱを拾ったら」とか「ブランコ乗ったら」とか、子どもに分かりやすい「終わり方」を決めて、そこまで待ってみてください。
自分で納得して遊びを終わりにすることで、やりきった、という満足感を得ることができます。
雨で外に遊びに行けない日はもちろん、ちょっと気分がのらない日も、家の中で、目一杯遊びましょう。新聞紙をちぎったり、段ボールの中にもぐったり、楽器で大きな音を出したり、と家の中でも楽しいことは一杯!
また、家の中で遊ぶ時は、窓ごしでもいいので、お日様の光を浴びてくださいね。
午後はお昼寝の時間
1~2歳くらいは、お昼ご飯を食べたら少しお昼寝をするお子さんが多いですね。
15時近くまで、長くお昼寝する場合は、目が覚めたらおやつの時間です。もう少し早く起きる場合は、おやつまで、少し遊ぶ時間があります。
家の中でもできる体操をしたり、音楽をかけて身体を動かしたりと、興奮しすぎないで、身体を動かすような遊び方がおすすめです。
夕方から夜は指先を使った遊びの時間
おやつ以降は、心も身体も休めていく時間なのは、どの年齢も同じです。1~2歳くらいのお子さんの場合は、お絵描き、シール貼り、シンプルなパズルなど、静かに遊べるおもちゃを机の上などに出しておくと良いでしょう。
お風呂で遊ぶのも楽しいけれど、激しく水をかけあうなどの興奮する遊び方は避けた方が無難です。
手ぬぐいで風船を作るとか、水滴を見るとか、水を観察するなど、不思議に想いを馳せる遊び方がいいですね。
夜、絵本を読む習慣のあるご家庭は、寝るための流れとして、大事にするといいですよ。
3~6歳児の過ごし方とおすすめの遊び
午前中は目一杯身体を動かして遊ぼう
多くのお子さんが保育園や幼稚園に行き始め、「平日」と「休日」という概念が生まれるかもしれません。
休みの日は親としてはゆっくりしていたいけれど、子どものことを考えれば朝起きる時間はあまり変えず、午前中しっかり遊ぶことを優先したいところです。
特に出かける予定のない休日におすすめの遊び方は、保育園や幼稚園の遊びを子どもに教えてもらうこと。
園で普段遊びに行く公園や、普段どんな遊びをしているのか、などが分かるし、子どもが遊びをリードしてくれるので、親はあまり準備が必要ありません。もちろん親も目一杯遊びましょう。
昼食後は少し身体を休めよう
体力がついてきて、だんだんお昼寝をしない子どもが増えてきます。それでも、昼食の後は、少し身体を休める時間にするといいですね。
15分程度で良いので、ゆっくり座ったり寝転んだりしながら、クイズやしりとりで遊んだり、お話を耳から聴いたりして、すこし一息つきましょう。
まだ体力が有り余っている場合は、そこから、もうひと遊び。おやつの時間までは、午前中と同じような遊び方で楽しむといいですね。長い時間をかけて1つの遊びに取り組めるのも、この時期の魅力です。
夕方~夜は集中した遊びができる時間
幼稚園に行っていたら帰宅しておやつを食べた後、保育園に行っていたら帰宅の後からは、静かに過ごしたい時間。
15時以降は、あまり興奮させたくないので、できたらテレビやスマホの画面は避けたいところだけれど、夕食作りなどの家事の間、ちょっとでもテレビを観ておいてもらえると助かりますよね。
その場合は、見る番組と時間を親子で相談して決めましょう。
また、少しでもスクリーンタイムを減らす工夫として、パズル、すごろく、アナログゲーム、ワークブックなど、静かに過ごせて子どもが好きなものを用意しておきます。
普段は手の届かないところに片づけ、「夕方だけのスペシャルおもちゃ」として、この時間だけ特別に遊べるようにすると、喜んで取り組んでくれる場合もあります。
まとめ
よく寝るための生活の基本は、午前中にしっかり遊び、昼は身体を休めて、夕方からは落ち着いて過ごすことでした。
年齢に応じて楽しめる遊び方を知り、子どもの毎日の生活が、楽しくて、しかも、眠りのためにも良いものになりますように。